井澤農園の花の苗ができるまで

2019.02.26

 

春目前の井澤農園では只今お花の移植作業真っ最中。

栗山町の緑化事業である「花いっぱい運動」と呼ばれている事業があります。町の予算で栗山町内に花を配って町中の花壇に植えるという活動なのですが、そのお花も一部井澤農園で育てています。

70mと60mの長さのハウス2棟分のお花を作りますが、今は1棟目でみんなで作業中です。

なんと、井澤農園はこのご時勢に1ポット50円という激安価格で花壇用花苗を作っています。(一部100円のものもありますが)
4代目のおばあさんが趣味から始めたお花づくりなので、お得意様の要望をかなえるために安くきれいなお花を作るために頑張っています。なんと、価格はずーっと据え置きでやっています。

価格を低く抑えるためにはやはり、土づくりがポイント。土を手作りすることで、コストを抑えながらもきれいにお花が咲く土ができています。ミミズちゃんもいっぱいいますよ~!

花の苗ができるまで

今日は、そんな激安の井澤農園のお花の苗ですが、何手もの手順と時間をかけて作っている、ということを伝えるためにお花の苗づくりの手順をお伝えします!

①種をまく

発泡スチロールの箱に土を詰め、種をまきます。発泡スチロールには小さな穴が開けられていて、水が適度に抜けるようになっています。

種は1ミリ前後なので均一にまくのがとっても難しいです。嫁はまだ種に触らせてもらえません(笑)写真は3代目が覆土(種の上に軽く土を乗せる)をしているところです。

②植え替え1回目

1週間ほど温度管理をしてあげると、それぞれの花のペースで芽を出してくれます。芽が出そろったら小さな芽のうちにまた植え替えをしてあげます。

これを見ていると「最初から一粒ずつそれなりのスペースを空けて植えればいいのに」と思う人もいるかもしれませんが、種は一粒ぽつんと落とされると発芽しにくくなることもあるのでこの手間は必要な手間なのです。

植え変えた後はまた数週間温度管理してあげます。芽をより大きく育て、根っこを育てるのです。

③ポットに土を詰める

②の芽が大きくなったら、いよいよポットへ植え替えます。最後の植え替えです。
ポットに土を入れる専用の器具で一気に土を入れていきます。

 ④ポットに芽を植え変え

作業台の上にポットを乗せて、芽を1本ずつほどきながらの移植作業です。

芽をほどくときに根っこを傷つけてしまうと、今後の生育に影響が出てしまうので慎重に行います。立ちっぱなしで首を傾けながらの作業は首と腰に来ます…

大体1品種300ポットぶんくらい作り、最終的に10万ポット植えます。1日に最高14000ポットを植え変えできる日もあるのですが、作業中はなんとも果てしない作業に思えます。14000ポットも植えると、みんなぐったりです。(笑)

⑤ハウスに並べる

ポットに植え終わると、ハウスの中に並べる作業を経て、苗植えは終了。

この並べる作業が一番きついです。ポットをつかんで、しゃがんでおいて、立ち上がってポットをつかんで、またしゃがむ…の繰り返し。この作業は4代目の担当です。この作業を経ると、太ももがイイ感じになります。

ハウスに並べ終われば、あとは温度管理と水の管理。芽はとても弱いので、少しでも冷気に当たってしまうと枯れてしまうことも。なので、寒さが厳しい日の夜には燃料を使って温めてあげることもあります。

こんなに手間をかけているのに1ポット50円!

4月の中旬にもなると、パンジーやビオラが咲いてきます。お花が咲くと、ハウスのなかだけでなく外にまでいいにおいが漂ってくるんですよ~!

毎年4月の末にはお花の直売所がオープンします。皆さま是非、ご近所やお友達をお誘いの上いらしてくださいね!数量限定ですが、野菜の苗もご用意しています。

農薬も全く使わないか、花の命の危険を感じたときにだけ使用する程度です。花の中には虫が嫌うにおいを出しているお花もあるので、そういったお花は農薬は使わないで済みます。それに、農薬を使うとまた経費がかかっちゃうのでね。(笑)

正式にオープン日が決定したらまたアナウンスしますね★

【ぜひ野菜や農村の楽しさをシェアしてね!】