【玉ねぎ百科事典⑥】コディアックの特徴

2019.02.26

ポケモンにいそうな名前の玉ねぎですが(それはコダックか)、玉ねぎの品種名です。

北海道で生産される玉ねぎの品種名に、クマの名前を付けたがる種苗会社があり、そこから出ている品種です。アメリカのアラスカ半島に「コディアックベアー」というクマがいるらしく、このクマは世界最大級のヒグマだそう。

 

コディアックとは

コディアックは北海道の玉ねぎ農家の間では「加工用の玉ねぎ」として有名です。

理由としては、世界最大級のヒグマ「コディアックベアー」の名前を取ったことにも通じますが、大きくなりやすい品種であることが加工用の玉ねぎに適していると言えます。
玉ねぎは小さいと、大量に使用する加工場などでは歩留まりが悪くなります。(玉ねぎの頭と根をある程度切り取ってから皮を剥くため)また、同じkg数の玉ねぎを剥くときに、大きい玉ねぎを剥いたほうが仕事が早くなります。

また、玉ねぎ特有の病気にも強いので収量が安定するのも加工用に大量に生産しやすい理由ですね。

 

加工用の玉ねぎの需要

ちなみに、井澤農園は玉ねぎは加工用の玉ねぎのみJAに出荷しています。その他の玉ねぎは全量自分たちの力で売り切っています。
※(JA:農協。農家を各地域取りまとめている農業協同組合。販売機能もアリ)

玉ねぎ生産農家は「加工対策」という名のもとにJAに出荷するノルマが決まっています。(少なくとも北海道では)

「加工対策」で玉ねぎの出荷ががなぜ必要かというと、加工玉ねぎとして入ってくる輸入品に推されて他の玉ねぎの値段が落ちたり輸入が多くなりすぎないようにするためや、玉ねぎを急に多く作り始める人を増やさないようにしたためとも言われています。

また、玉ねぎは皆さんの日常に一番近いといっても過言ではない野菜ですよね。レトルトのスープやカレーのルー、ドレッシング等に大量に使用されています。その玉ねぎは、メーカーや工場で毎年何千トンも使うところもあるほどなので、手に入らないとなると事業者は困るわけです。なので、「予約」の形で安定供給をしてくれるJAなどに玉ねぎの注文をしっかりしておかないと事業者は明日の玉ねぎはどうしようか。。。と不安にさいなまれてしまうのです。(言いすぎ?)

注文分の玉ねぎを必ずさばけるように、JAは組合員に「あなたの作付面積当たりはこの量の玉ねぎをJAに出荷してください、そうじゃないと注文分が足りなくなってしまうのです、お願いします!」というように約束を交わす、これが「加工対策」です。元締めはホクレンさんという話もあります。

井澤農園では、このコディアックやオホーツク222、北もみじ2000を加工用として出荷しています。

 

井澤農園のコディアックのこだわり

井澤農園のコディアックは「減農薬栽培」という栽培方法で育てています。通常の栽培方法よりも、農薬の使用量が半分以下にとどめている栽培方法です。

コディアックは大きくなりやすい品種なのですが、土の条件を注意しないと栽培後半に変に肥大してしまい形が長くなってしまうこともあります。長くなった玉ねぎは皮がむきやすくて主婦的にはうれしいのですが、市場価値はガクッと下がることも。コディアックを大きく丸く育てるのには腕が必要なのです。

 

コディアックのおすすめの食べ方

井澤農園では、ちゃんと品種ごとの食味試験をして特徴を決めています。

この品種、加工用だからと言って味が大味かというとそうではありません。コディアックはシャキシャキしていて甘みも控えめなさっぱりした口当たりです。

このことから、野菜も食べたいけど食感をしっかり残したい料理に使用するのがおすすめです。たとえば、野菜炒めや酢豚などが向いています。また、ラーメンの具にしてもしっかりした存在感がありいいですよ~!

煮込んでも型くずれしにくい品種なので、カレーやハヤシライスの具としても大活躍です。

ちなみに、井澤農園の姪っ子ちゃんがイチ押しの品種です★


↑チーズタッカルビなんかにもおすすめ!玉ねぎの食感がいいアクセントになります。

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